バイオインフォマティシャンという職種を聞いたことがありますか?Computer Biologistとほぼ同義と思いますが、うちのコアにはなくてはならない人材です。言葉を何でも短縮したがる私の知り合いは「ティシャン」と呼んでて私もこの呼び方気に入ってるので、ここでもティシャンで通してみるテスト。
で、ティシャンさんは何をするかというと、NGSやマイクロアレイの膨大なデータを正規化やら統計処理、図表化したりというのが主な仕事内容で、一時期ほどの勢いはなくなりましたが、それでも今も人気の、イコール、いい人は争奪戦になりかつ雇われる側としてはよりどりみどりでお給料も良い「おいしい」職種と言えると思います。Data Scientistという、Biologyに限らずあらゆる形態のデータを大量に扱いシミュレーションなどする形態の職種(これも私のざっくりとした解釈ですが)が出てきてからは一時期の勢いはなくなりましたが、今でもうちの大学では、学位としては修士卒のティシャンが准教授クラスのPhDよりも高いお給料をもらったりする事実は歴然としてありますので、今の若い学生さんにもお勧めしたい職種ですよ。
お金だけでなくティシャンの魅力は他にもあります。バイオロジーというのはとかくブラックボックスな部分がありまして、実験室でやることは9割方再現不能(ビギナーズラック?)だったりすることも万々あります。物理的拘束時間も長くなることがあり、場合によっては実験動物の命を犠牲にしないといけなかったり、危険な試薬に身をさらさないといけないこともありますが、ティシャンは全て仕事はコンピューター内で行います。国費で解析されたデータは皆で共有するという決まりになっている関係上、実験室で生み出されたデータは一旦論文になってしまえば誰でもアクセスできるように整備されて来ました。ひと昔はデータの質がひどいものもゴロゴロしてたんですけど、その辺の品質管理もしっかりして来たので、まさに今は、そしてこれからも、ティシャンによるデータ解析業務は、多くの需要とうま味と、バイオロジー全般に及ぼす膨大なインパクトをもって栄え続けることと思います。
もったいぶりましたが、今日の結論は、ずばり
「私のコアでティシャン募集しています。是非応募して下さい!」
ということでした。日本からでも大歓迎です!